身柄引き渡しで果たして一連の強盗事件に終止符が打たれるのか。
関東及び山陽地方の一連の強盗事件について警察は、フィリピンの入国管理局が管轄しているビクターン収容所に収容中の渡辺優樹容疑者、今村磨人容疑者他2名の身柄を引き渡すよう入国管理局に求めています。
渡辺容疑者、今村容疑者は世界的な少年漫画『ワンピース』の主人公であるモンキー・D・ルフィの名をかたり、日本の闇バイトで募集した実行犯に指示を送っていました。
想像の上を行くような、小説よりも奇である今回の強盗事件ですが、この事件の首謀者と思われる渡辺優樹容疑者とは一体どういった人物なのか。
実行犯ではなく指示した側の場合罪がどれくらい重くなるのかなど、経歴や若い頃の画像、実刑判決についてスポットを当てることにしました。
Contents
ルフィの名をかたる渡辺優樹容疑者出身高校や大学など経歴は?
少年たちのヒーローの名をかたり非道の限りを尽くしたとされる渡辺優樹容疑者とはどういった人物なのか。
高校までは”普通の青年”
渡辺容疑者の過去を知る人物によると高校までは「ごく普通の青年」だったそうです。👇
「道東の酪農が盛んな地域」で生まれ育ったという話が本当であるならば、道東だと思い当たるのが別海町や十勝で特に別海町には渡辺牧場という牧場があり、渡辺優樹容疑者と同じ姓です。
また、高校は隣町だったということで渡辺牧場から近い隣町の高校は中標津農業高校になります。
ただし、これらは渡辺容疑者が渡辺牧場の子息であると決まったわけではないので、新しい情報が入り次第更新していきます。
高校や大学はどこを卒業したのか不明でしたが、部活は剣道部に所属しており、特に問題を起こすようなグレた青年ではなかったそうです。
ただ、高校卒業後「大学で狂った」という地元では有名な噂もあり、それがススキノのキャバクラ店で働くようになって裏社会と通じるようになってからなのか、そこに勤める前からそうなっていたのかはわかっていません。
(参考:斎藤安則氏のツイッター)
夜の世界から反社と繋がり、犯罪へ
ススキノのキャバクラ店を勤めてから反社会的勢力(以下反社)とつながりを持ち、キャバクラ経営を経てお笑いコンビEXITの兼近大樹さんを利用して窃盗事件を起こしたり、携帯の不正契約などの犯罪を犯して金策に走っていたようです。
キャバクラの経営をしていたということで、その店の経営難で反社に借金を作ってしまったから金策に走っていたのかは不明ですが、多くの犯罪を犯して日本にいられなくなったためフィリピンへ逃亡。
逃亡先のフィリピンでは特殊詐欺の指示役として反社と連携をとりながら犯罪行為をしていましたが、2019年11月のフィリピン特殊詐欺グループ一斉摘発のとき逮捕され、現在はビクターン収容所で今回の強盗事件の指示役として活動していました。
(参考:丸山ゴンザレスの裏社会ジャーニー)
収容所とは名ばかりの犯罪の温床
この収容所は入国管理局が管轄しているとはいったものの、賄賂あり、犯罪ありのきわめて治安の悪い収容所で有名だそうです。
そういった中で渡辺容疑者は自身の地位を確立させスマホやパソコンを持つのを許され、気に食わない収容者を独房に入れたり、犯罪行為をしたりなどやりたい放題でした。
その収容所の所長も看守もむしろ渡辺容疑者の味方になってしまっているようです。
渡辺優樹容疑者の実刑は?懲役は何年になる?
今回重大な犯罪を犯したとして日本への強制送還されそうになっている渡辺優樹容疑者ですが、一体どれくらいの罪になるのか。
狛江市で90歳の高齢者が殺害された強盗殺人事件も渡辺容疑者が首謀者とされていますが、実行犯ではなく直接手を下さなかった指示役です。
首謀者なのにも関わらず罪は軽くなるのでしょうか。
首謀者でも罪は軽くならない
今回のケースでいうと渡辺優樹容疑者の該当しそうな罪状は殺人の「教唆」や「幇助(ほうじょ)」「強盗殺人」「窃盗」などですが、たとえ直接手を下していない首謀者であっても罪は軽くならないようです。
そのモデルケースとして2019年に茨城県土浦市で起きたアポ電強盗傷害事件が挙げられます。
この強盗傷害事件では指示役に対して水戸地裁は「実行役よりも罪が重い」とし懲役12年を言い渡しています。
一方実行犯であった大学生は懲役6年の判決でした。
話を今回の事件に戻すと今回狛江市で起こった強盗殺人事件の指示役は渡辺容疑者とされているので、もし強盗殺人の事実が認められれば、今までの判例的に「実行犯よりも罪が重い」と判断され、無期懲役もしくは死刑を求刑されることが予想されます。
特殊詐欺だけでなく強盗も指示していた渡辺容疑者。
この容疑者が社会に与えた影響はあまりにも大きく、示しをつけるためにもかなり重い刑罰を科すべきではないかと思いますが、遠くない将来司法の判決が下されることでしょう。
「指示役はルフィ」渡辺優樹容疑者の経歴や実刑まとめ
・全国で起こっている一連の強盗事件の首謀者とされる「ルフィ」と名乗る人物を強制送還するため、警察は渡辺優樹容疑者他3名の身柄引き渡しをフィリピン当局に要請している。
・渡辺優樹容疑者は2023年時点で38歳。北海道出身で高校までは剣道部に所属していた”普通の青年だった”とされている。
・渡辺容疑者はキャバクラに勤め始めて以降、反社と接点を持つようになり犯罪に手を染めるようになった。
・度重なる犯罪行為により日本で生活できなくなった渡辺容疑者はフィリピンへ逃亡し、2019年の摘発でビクタン収容所へ収容。強盗事件の指示役として活動するようになる。
・渡辺容疑者は指示役であるが過去の判例からすると実行役よりも罪が重く、強盗殺人の罪で無期懲役もしくは死刑判決が下されると予想される。
海の盗賊、山の盗賊、そして渡辺容疑者は現代における盗賊なのかもしれませんが、同じ賊でも本物のルフィであれば高齢者など一般市民から金品を強奪する輩ではないはずです。
まさしく名誉棄損。作者も相当お怒りでしょう。
特殊詐欺が通用しなくなっている昨今、犯罪者たちは次の手段として強盗を選択しているようですから、私たちもそれらに備えて「資産を簡単に明かさない」「戸締り」「防犯カメラや警備会社と契約」など防犯対策をしっかりとって命と資産を守っていきたいですね。
あとはこのような犯罪の厳罰化もお願いしたいところです。