今回注目したいのは富士山グラスの偽物が流通している問題について。
富士山グラスと言えばグラスの底に繊細な富士を表現し、贈答品として人気の高い商品ですが、最近それを模した偽物が流通しているということで
①その見分け方
②流通させている犯人
について気になったので調べてみることにしました。
Contents
富士山グラスと偽物流通問題
グラスの底にかたどられた透明な富士山。
頭頂部はすりガラスで雪化粧を表現しています。
お酒を入れれば富士山の上空が注いだお酒の色の空に。
なんとも美しい芸術品でもある富士山グラスですが、最近偽物の流通が多く見られ、購入者や本家の田島硝子を悩ませています。
その偽物は本来1個5000円以上の価格よりも少し安い値段で売られているまがい物で多い価格設定は1個3000円から4000円。
値段の安さに飛びついた購入者は偽物をつかまされ、その怒りが田島硝子の方にクレームの電話としてぶつけられている現状です。
その数1日100件。
たまったものではないですね。
責めるべきは田島硝子ではなく販売元の悪徳業者なのですが、連絡の仕様がないためか怒りが田島硝子の方に向いてしまう方が多々いるようです。
偽物との見分け方
偽物と本物は一体何が違うのでしょう。
下記にまとめてみました。
グラス自体の偽物と本物の違い
グラス自体の偽物と本物の違いは
①飲み口が厚い… グラスを作る工程で薄く作れないのは素人の作り。本物は1.5㎜。偽物は5㎜だったそう。
②グラス底の富士山が荒い… 本物は富士山の山肌が繊細によりリアルに表現されているが、偽物はその表現が荒い。
③グラスに描かれた模様が雑… 例えば桜の模様が正確に描かれていない。
このような細かい仕事が雑な偽物の流通によって、本家の田島硝子が風評被害にあってしまっているのが心苦しいですね。
通販サイトの偽物と本物の違い
現在も富士山グラスの偽物はまことしやかに販売されています。
結論から言うと本物と偽物は
①値段が違う… 偽物は1個1000円台から購入可能。本物は1個5000円以下ではまず販売されていない。
②他の品ぞろえのラインナップも怪しい… 他の商品もまがいもののような表記、品物になっています。見るとわかります。
③会社概要が怪しい… 会社概要が無い個人商店や会社概要と銘打っていて所在地がはっきりしていても、日本語の表現が曖昧。メーカーが海外になっている。
会社概要から責任者の名前や電話番号が載っている場合がありますが、その名前や番号を検索すると怪しさMAXだったりします。
興味のある方は検索してみてください。
まず本物を売っているサイトはこちら↓
富士山の山肌が細かく表現されています。
生産地も日本です。
値段も田島硝子の中で安値ですが、最安値でこのくらいの価格です。
販売元の会社概要もしっかり明記され、お客様センターもあります。
ちなみに下記にご紹介するサイトは実際の偽物を販売しているサイトです。↓↓↓
富士山グラスと銘打っておきながら2個で2500円…。
絶対嘘(笑)
商品の掲載の仕方がおかしいですし、富士山も精巧に作られているように見えません。
このサイトの会社概要を調べてみましたが、このグラスの他にも衣類や靴を格安で販売しており、パチモン感が否めない内容でした。https://www.rakuten.ne.jp/gold/lotus01/
↑これ無断使用して販売しているのでしょうから、訴えられるんじゃないかな?
こちらも値段が安い偽物↓
メーカーが中国というところでダウトですね。
↑の商品紹介は1個1680円の富士山グラスですが、明らかにおかしい文章です。
販売元の特定
流通させている販売元は上記3件の偽物を例に挙げると
2個で2500円で偽物を売っていて、田島と銘打っているグラスを写真掲載している業者↓↓↓
1個1999円で売っているサイト↓↓↓
1個1680円で商品紹介が明らかにおかしいサイト↓↓
特にKRQというブランドにご注意です。しかもこの商品に至っては会社概要さえもわからないようになっていますし、連絡先も明記されていません。
返金できるように謳っているものもありますが、本当に返金してくれるかどうかも確証が持てないので、本物の江戸硝子「富士山グラス」をお求めの方ははじめから買わないのが得策です。
パチモンでも良いので、それっぽいのが欲しいという方にはいいかもしれませんが…。
どうような罰則があるのか
似たようなデザインのグラスを販売した業者にはどのような罰則があるのか。
今回の場合で言うと意匠権侵害※に該当しそうです。
※意匠権侵害とは
出典:咲くやこの花法律事務所 https://kigyobengo.com/media/useful/702.html
意匠権とはデザインの使用の独占権。この権利を無視して意匠権者に無断で、意匠登録されたデザインと同じデザインあるいは類似のデザインの商品を販売したり、輸出したり、レンタルする行為。
田島硝子が意匠登録していた場合は
①販売禁止、在庫処分を請求することができる
②損害賠償請求ができる
結構、意匠権持つと強いですね。
また、刑罰が科せられる場合があり、懲役10年以下または1000万円以下の罰金、もしくはその両方が科せられます。
ということは田島硝子さんが意匠登録していれば先に挙げた業者を訴えることは可能ということになります。
田島硝子さんやっちゃってください(笑)。
(参考:咲くやこの花法律事務所「意匠権侵害したらどうなる?」)
富士山グラス偽物流通問題についてのまとめ
富士山グラス偽物流通問題についてのまとめ ・田島硝子製造の富士山グラスを模した偽物が流通し問題となっている。 ・偽物は本物と違い富士山の山肌がのっぺりしていて凹凸が少ない。 ・偽物は飲み口が厚く、模様も雑に作られている。 ・偽物を売っているサイトは外国人が多く、相場の半額以下の値段で売られている。 ・会社概要やサイトのデザイン、商品紹介など怪しい箇所が散見されるので要チェック。 ・田島硝子が意匠登録をしていた場合、偽物を売っている業者を訴えることは可能。意匠権侵害にあたり、懲役10年以下または1000万円以下の罰金、もしくは両方科せられる場合がある。
高級品ブランドバッグと一緒で本物が欲しい方は富士山グラスも相場の価格を良く調べてから買うようにしましょう。
訴えてもいたちごっこかもしれませんが、見せしめにこらしめてほしいものです。