最凶熊OSO18がオソろしすぎる。乳牛を襲う理由や被害額、名前の由来は

事件

北海道標茶町及び厚岸町中心に猛威を振るっている最凶熊OSO18が止まりません。

2019年に乳牛が食害される被害が確認されてから今年で4年目になりますが、「罠にかからない」「本来の熊の習性と当てはまらない行動」で依然として捕獲できず、酪農家やハンターの頭を悩ませています。

そこで今回は

OSO18の名前の由来
OSO18はなぜ乳牛ばかりを襲うのか。その理由
OSO18による被害額

が気になったので調べてみることにしました。

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Contents

人呼んで”忍者熊”OSO18。

監視カメラに映ったOSO18と思われる熊の姿
出典:FNNプライムオンライン

OSO18の被害が初めて確認されたのは2019年7月北海道標茶町の牧場で乳牛が背中を引き裂かれていた状態で発見されたそうです。

以降4年経過し、2022年11月現在も捕獲できておらず、襲われた乳牛は65頭、うち31頭が死んでしまい酪農家やハンターを悩ませています。

OSO18の名前の由来は?

OSO18の名前の由来は初めて被害が確認された場所が標茶町の「オソツベツ」だったということで、地名の一部である
”オソ(OSO)”と前足の幅が18㎝だったことからOSO18(おそじゅうはち)と名付けられました。

OSO18と思われる熊の足跡 出典:毎日新聞

なんかコードネームみたいですね。生き物という感じがしません。

ちなみにオソツベツの場所はこちらです↓

釧路よりもっと北の山奥という印象ですね。

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OSO18の体長は?

OSO18の体長は2mと推定されています。

体長2mの熊だと人と比べた場合こんな感じです。↓

ロシアで飼育している体長2mのハイイログマとじゃれ合う男性
https://www.youtube.com

ちなみに体重は300㎏

これは大相撲の最重量力士として歴代1位の記録を誇る小錦関の285㎏を超える体重です。

歴代最重量力士の小錦関 https://static.camp-fire.jp

超巨体ではありませんが、それでも人間によりは大きくてがっしりしている危険な猛獣が乳牛を襲っているようです。

これが人をも襲うようになったらと思うと周辺住民だけでなくハンターの方々も気が気ではありませんね。

なぜ捕まらないOSO18

OSO18がなかなか捕まらないのは他のヒグマと比べて学習能力が高いからだと考えられています。

例えば

設置した罠を看破する。

人のいない時間帯を狙っている。また、ハンターが夜間は狙撃できない(法律でできないらしい)ことを知っている。

③足跡をなるべく残さないように歩く場所を選ぶ

④地面を掘ったり登ったりして柵を越えてしまう。

⑤本来のヒグマの習性とは当てはまらないところがある。

といった感じです。さすが”忍者熊”と呼ばれるだけあります。

熊は犬のように賢い動物なのだと認識させられます。

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OSO18が乳牛ばかり襲う理由は

OSO18が乳牛を襲った場所を示す地図
出典:NHK

OSO18が乳牛を襲う理由は

①乳牛を襲うことが安全で効率的かつ美味であると学習した

②ヒグマは執着心強い動物

ということが理由と考えられます。

①乳牛を襲う方が効率的

ヒグマにとって食料を確保するのに一番避けたいことは自身がケガをしたり死んでしまうことですが、その状況に陥る要因が人(ハンター)と対峙することです。

OSO18に襲われた乳牛
https://newsdig.ismcdn.jp

OSO18の場合は放牧している乳牛を人がいない時間帯を狙って襲うことで、ハンターに狙われずに安全に美味しいご飯が食べられると学習してしまったのです。

その過程でOSOは罠や柵の抜け方も学習し、さらに効率的に食事する方法を会得してしまいました。

②ヒグマは執着心が強い動物

過去の事件を見るとヒグマが執着心の強い動物ということがわかります。

例えば大正時代に北海道苫前村で発生した三毛別羆事件(さんけべつひぐま)では女性や子供ばかりを狙った羆の食害事件でした。

三毛別羆事件を再現する復元地
https://stat.ameba.jp/user_images

また、1970年に日高山脈で起こった福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件はメスのヒグマが3日間に渡って計7度も襲撃したことから、かなり強い執着を持った動物ということがわかります。

特に前者は女性に狙いを定めて食べているという点で今回の事件と共通する部分があると思います。

ただ、ハンターの恐ろしさは学習できていなかったようで、近くにいたところを発砲されケガをしたヒグマは、翌朝その血痕から追跡され射殺されました。

OSO18はというと”乳牛を襲うこと”には執着していますが、一度襲った個体には決して近づこうとしなません

通常は獲物を取りに戻るため土に隠したりするのですが、OSO18は取りに戻ったら危険と察知しているのか、食べられるだけ食べたらいなくなってしまいます

人一倍ならぬ”熊一倍”警戒心が強いんですね。これも捕まらない理由でしょう。

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OSO18による被害総額は

https://www.sankeibiz.jp

今回OSO18による乳牛の被害はどれくらいなのでしょうか。

2022年9月の産経新聞の報道では殺傷された乳牛で約2000万円、放牧を中止した場合は別途エサ代が約2000万円かかるとのことで、計4000万円の被害が出ているそうです。

この他にもヒグマは家畜の飼料である”デントコーン※”も食べることがあるということですから、もしOSO18がデントコーンも食べているということであれば、被害総額はもっと大きなものになりそうです。

デントコーン農地の空撮。赤矢印のところがヒグマの食害にあった箇所
出典:NHK
※デントコーン
飼料用トウモロコシで人間は食べない。ヒグマにとっても栄養があるため、この作物を狙ってヒグマが農地に侵入する。
(参考:NHK「酪農とヒグマ被害」)
https://chikusangenki.jp

OSO18のまとめ

監視カメラに捉えられたOSO18とみられる姿
https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp
OSO18のまとめ

・OSO18はヒグマのことで2019年から今に至るまで北海道標茶町や厚岸町付近で乳牛65頭を襲った最凶の忍者熊である。

・OSO18の由来は被害が初めて確認されたところの地名「オソツベツ」と前足の幅が18㎝であることから名付けられたコードネームである。

・OSO18が乳牛ばかり襲う理由は乳牛を襲うのが安全で効率的かつ美味であると学習したから。また、乳牛を襲うことに執着しているから。

・OSO18のこれまでの被害総額はおよそ4000万円だが、デントコーン等農作物も食べているのだとしたら、もう少し被害総額は増える。
冬に間違えて目覚めてしまったヒグマ(写真はイメージ)
https://livedoor.blogimg.jp

これから冬が到来し、OSO18が更に見つけにくくなっていく時期になります。

これ以上被害が拡大しないように捕獲してほしいものですが、熊一倍警戒心が強く、必殺仕事人のように用心深いOSO18ですから一筋縄ではいきそうにありません。

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