今回注目したいのは製薬会社大手第一三共の研究員が自身の妻を殺めた事件。
高学歴の夫と妻、年収1000万超の大手製薬会社に勤務、小学生の息子もおり、順風満帆な生活に見えた夫婦に一体何があったのか。
そこで今回は
①吉田佳右容疑者が妻を殺害した動機・理由
②メタノールの入手方法
について調べてみました。
Contents
事件の概要
事件は東京都大田区西馬込のマンションの一室で吉田容疑者の妻容子さんが寝室で倒れている状態で発見され、病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。
死因は急性メタノール中毒です。
吉田容疑者は倒れている妻を発見し、119番通報していました。
殺害した人が119番通報するというのも不思議ですが、「殺したのは自分じゃない」という偽装のためでしょうか。
妻の体内からは致死量のメタノールが検出され、警察は夫の吉田容疑者がメタノールを入手できる職場環境であったことと、それを使って何らかの方法で容子さんを毒死させたとして16日逮捕しました。
吉田容疑者は容疑を否認しています。
吉田容疑者は第一三共株式会社に研究員として2007年に入社、妻の容子さんも2007年に入社した同期で社内恋愛ののちに結婚。
小学生の長男がいらっしゃいます。
母の死去、父の逮捕で長男の心への影響が心配ですね。
事件現場の場所はこちら↓
①吉田佳右容疑者が妻を殺害した動機・理由
一見ごく普通の家庭で突如起こった毒殺。
一体何が吉田容疑者を狂気に駆り立てたのか。
目撃情報では警察が出動するほどの夫婦げんかがあったということで、以前から夫婦間の関係が芳しくなかったことがうかがえます。
吉田容疑者の供述では「妻に手をあげたことがある」と話しており、妻も「夫婦喧嘩の様子を動画で撮影」していたようです。
もう普通でないことは確かですね。
それが子供の教育方針なのか、些細なことから始まったのか、性格の不一致によるものなのか真相はまだ明らかにされていません。
妻の容子さんは京都大学大学院卒の才女。
吉田容疑者は北海道大学大学院卒ということで、「吉田容疑者が妻に対して学歴コンプレックスを抱いていた」という噂もあります。
しかし、学歴コンプレックスを抱いていたとするならば、そもそも結婚に至るのか疑問ですし、吉田容疑者は博士研究員としてアメリカ留学をしていた経験がある方なので、学歴コンプレックスを抱く要素がないと思われます。
吉田容疑者はメタノールをどこで入手したか
吉田容疑者はメタノールを「会社から入手し、妻の殺害に利用した」とされています。
第一三共の研究室ではメタノールを取り扱っており、吉田容疑者が妻を殺害するために持ち出した疑いがもたれています。
この時点で計画性がありますね。
吉田容疑者が勤めていた第一三共品川研究開発センターはこちら↓
しかも研究員ということで薬学の知識は豊富でしょうし、メタノールを使用した理由として
①少量で死に至らしめることができる。(100%メタノールなら大さじ1杯)
②無色透明でお酒に入れると特に気づかれにくい。(無味無臭とも言われている)
ことが挙げられるようです。
(参考:愛知県学校薬剤師会・村松章伊名誉会長)
昔、理科の実験でも使われたというアルコールランプに入っていたメタノール(メチルアルコール)はとてつもない危険な薬物だったんですね。
しかもそれはネットで比較的安価で簡単に手に入る代物です。
そういった意味でも危険ですね。
ただ、今回の場合はメタノールをネットで注文すると履歴に残ると考えたのか、薬品を取り扱える立場を利用し、研究所内のメタノールを持ち出して殺害していますから、やはり計画的犯行ということは否めません。
第一三共の話ではメタノールを含む薬品類に関する持ち出し管理は厳重だったとしてますが、薬品を日ごろから取り扱う吉田容疑者の立場からしたら無意味に等しく、そこも含めて殺害までの流れは計算できたのでしょう。
検死でメタノールがバレて特定されることまでは想定できなかったようですが…。
第一三共研究員逮捕。殺人の動機やメタノールの入手方法まとめ
第一三共研究員逮捕。殺人の動機やメタノールの入手方法まとめ ・この事件は高学歴夫婦の夫が妻をメタノールで毒殺した事件であるが、殺害の動機はまだ判明していない。 ・一説には「学歴コンプレックスで妻を超えたい」という思いがあったとされるが、結婚している点や夫自身も博士研究員としてアメリカ留学の経験があり、コンプレックスが原因で殺害したとは考えにくい。 ・過去に警察が出動するほどの夫婦喧嘩をしていたことから夫婦仲は良くなかったことがうかがえる。 ・メタノールの入手は薬物を扱う研究員という立場上入手は容易であったと考えられる。 ・ただ、メタノール自体はネット上でも販売されており、一般人でも入手可能という点でも危険な薬物である。
今回犯行に使われたメタノールは私たちにとってもなじみがある薬品で、比較的入手しやすいことがわかりました。
その危険性を十分認識し、今後このようなことが起こらないようにメタノールは簡単に入手できないようなシステムにしたり、毒物及び劇薬取締法の規制を強化する必要がありそうです。