版画絵本作家・手島圭三郎の引退理由や経歴、作品はどこで買える?【日曜美術館】

芸術

今回注目したい方は版画絵本作家として有名な手島圭三郎さんです。今週日曜日(6月5日)朝9時放送の日曜美術館で手島圭三郎さんが生涯最後の作品制作に臨むということで

①手島圭三郎さんの経歴

②手島圭三郎さんが引退する理由は?

③手島圭三郎さんの作品はどこで買えるのか

が気になったので調べてみることにしました。木版画絵本の第一人者について一緒に確認していきましょう。

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手島圭三郎さんのプロフィール

https://ebetsu-t.com/event/keizaburo-tejima-ehon/

生年月日:1935年

出身地:北海道江別市

最終学歴:北海道教育大学札幌校(旧:北海道学芸大学)

受賞歴:ニューヨークタイムズ世界の絵本ベスト10選出「きたきつねのゆめ」
    絵本にっぽん賞「しまふくろうのみずうみ」
    厚生省児童福祉文化賞「カムイチカプ」など

鉄道員を父に持つ手島さんは転勤が多くその回数は7回。いずれも農村か漁村に引っ越していたため、自然豊かな土地に囲まれて育った経験が後の雄大な作品に影響したのでしょう。

北海道教育大学札幌校で教育学部を卒業した手島さんは卒業してから20年間は江別第三中学校の教員として教鞭をふるっていました。担当教科はもちろん美術。その傍ら木版画の製作を行っており、42歳で独立するとシマフクロウの版画を見た福武書店(現ベネッセコーポレーション)が声をかけ、絵本作家としてデビューします。

https://www.kotakebijyutu.com/upload/images/

木版画作家というよりも絵本作家としてデビューさせるというのが斬新ですね。その狙いとしてはターゲット層を子供から老人まで広げるため。

木版画の素晴らしさを全面に出した手島さんの作品はまさしく福武書店が求めていた人材だったのでしょう。

しまふくろうのみずうみ https://blog.goo.ne.jp/

1983年に初の受賞作品「しまふくろうのみずうみ」は力強く逞しいシマフクロウと壮大な北の地を表現しており、絵本というより芸術作品のような仕上がりですね。

カムイチカプ

カムイチカプの表紙のシマフクロウは凛々しい目つきと雄々しく立っている様はもはやシマフクロウの皮をかぶった神(カムイ)に見えますね。

特に細かい羽毛の表現が秀逸です。風になびいている表現もリアルで強い風が吹いていても悠然と立っているフクロウは頼もしさを感じさせます。

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手島圭三郎さんが引退する理由とは?

https://stat.ameba.jp/user_images/20211220/00/onlinehon/

力強くも美しい版画作品をたくさん世に生み出してきた手島さんですが、今回引退を決断した理由は何なのでしょうか。

調べてみると高齢による体力の衰えが引退の理由だそうです。おそらく彫刻刀でシマフクロウのような大胆で繊細な表現をしていくのに相当体力を使うのではないでしょうか。

一つの作品に対して構想や下絵づくりで3~4か月、版画づくりに3か月、1ページに4枚の版画を掘る必要があるということですから、相当集中力が必要そうです。

1作品に1年かけた一つ一つが大作です。

構想を練る手島さん https://www.ehonnavi.net/specialcontents/interview/20120621_2/detail02.asp

ちなみに1つの作品を仕上げるのに70枚以上の版画を作る必要があるようで、「それは1年かかっちゃうよね」というのが率直な感想。

下絵づくりや構想期間を考慮すると8か月程度で70枚ですから3.5日で一枚仕上げる計算です。結構しんどそうですが、それをなんと45年間やってきたのです。とても好きじゃないとできないですよね。まさしくアーティストであり、職人ですね。

手島圭三郎さんの作品はどうすれば買えるのか?

手島圭三郎さんの引退作品「きたきつねとはるのいのち」https://www.nishinippon.co.jp/uploads/image/997757/

2020年の作品「きたきつねとはるのいのち」をもって作品制作から引退をするという手島さんですが、もう世にでないということですから、これからすごい価値が上がるのではと推察。

一体今いくらくらいで取引され、どこで購入できるのでしょうか?

手島圭三郎さんの作品の値段は

絵本の値段は約2000円弱で取引されていますが、版画作品で原画の場合ですと相場で約7万円になります。

あれ?意外と安い。もっと数十万円すると思いましたが、この値段なら買える方も多そうですね。

手島圭三郎さんの作品はどこで買える?

「子供の本とおもちゃ・百町森」というサイトでは手島圭三郎さんの版画作品を販売中。

このサイトで扱われている版画はすべて額装で作家のサイン入り、しかも絵本名の入っている作品は原画なので、より価値が高まりそうな気がしますが、全紙サイズの場合は一律で70000円で販売されています。

特に1988年ニューヨーク・タイムズ選世界の絵本ベストテンに選ばれた「おおはくちょうのそら」全紙サイズの原画で他の作品と同じ税込み77000円なので、より価値が付きそうな感じがしますね。

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日曜美術館で手島圭三郎さんの”最後の作品”に密着

https://pbs.twimg.com/media/FC58f5TWQAUnRpg?format=jpg&name=small

今週日曜日(6月5日)朝9時放送の日曜美術館では手島圭三郎さんが生涯最後の作品制作に臨む様子に密着します。

45年間木版画にささげてきた手島さんの想いとは?最後に何を語るのかに注目です。

手島圭三郎さんのまとめ

https://www.kotakebijyutu.com/en/upload/images/hannga/tejima-tasogare03.jpg

今回、日本でトップクラスの木版画絵本作家の手島圭三郎さんについて気になることをまとめてみました。

手島圭三郎さんについてのまとめ

・手島さんは鉄道員の父親の転勤で漁村や農村に計7回引っ越しており、自然に触れることが多かったことが後の作風に影響を与えた。

・手島さんの作品は北海道の動物たちを表現させたら右に出る者はなく、その動物の表情や天候、景色をリアルに感じさせてくれる作風である。

・手島さんが引退を決意した理由は高齢による体力の衰えである。

・手島さんの版画作品は原画の全紙サイズで約7万円が相場である。

・手島さんの作品は「子供の本とおもちゃ・百町森」というサイトで販売されている。

EhonNaviのインタビューで「最近はゲームやアニメーションなど刺激の強いものが多く、それを一方的に見せられると思考力が働かなくなる」と仰っていた手島さん。

その言葉を聞いて私はグサッと来ました。たしかに私はエンターテイメントを日ごろからたくさん目にして楽しんでいる一方で受けるばかりの一方通行で自分で考えることが少なくなったように感じたからです。

手島さんの絵本は子供だけでなく大人も読める絵本として作られているので、たまにはゲームやアニメや動画をお休みして手島さんの作品をじっと眺めるのも目の保養になることでしょう。

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