今回注目したいのは香川県で施行されたゲーム条例について。
謎解き統計学で有名なYoutuberサトマイさんが香川県で施行された「ネット・ゲーム依存症対策条例」いわゆる”ゲーム条例”に関する動画をアップし、話題となっています。
このゲーム条例については香川県のある親子が「違憲である」と裁判を起こしたことでも有名な制度ですが、
①香川県のゲーム条例を無視するとどうなるのか
②ゲーム条例は違憲なのか
③ゲーム条例はアリかナシか(私の依存症体験談)
今回はこの3点に触れてみたいと思います。
Contents
香川県のネット・ゲーム依存症対策条例とは?
香川県は2019年5月に世界保健機関がゲーム障害を疾病として認定されたことを受け、2020年3月に全国初のゲーム依存対策条例を可決、4月に施行しました。
主な内容としてはこんな感じです↓↓↓
①対象年齢は18歳未満
②ゲーム利用時間は1日当たり平日60分、休日90分
③利用可能時間は中学生以下は夜9時、高校生は夜10時
④ただし学習目的のスマホ使用は除く
これらを家族で話し合い時間割等を決めて、ゲームをすることを許容しつつも長時間はしないような仕組み作りをしていきます。
香川県のゲーム条例無視するとどうなる?
結論、何もありません。
無視したからと言って取り締まりがあるわけではなく、罰則もありません。
あくまで各家庭で「努力してください」というスタンスです。当たり前ですよね。監視しているわけではありませんし。
効力は基本ないので、無視して長時間ゲームする人は普通にいると思いますし、それを注意しない親も然りです。
香川県のゲーム条例は違憲なのか
香川県のゲーム条例に対し、2020年9月に男子高校生とその母親が、県を相手に日本国憲法13条※の幸福追求権に反しているとして160万円の損害賠償請求の裁判を起こしましたが、敗訴しました。
※日本国憲法第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。 出典:https://houritsu.tac-school.co.jp/blog/gyosei/1802140107.html
要は「違憲であると認められなかった」ということです。
おそらく第13条の「公共の福祉に反しない限り」というところがキモで、前述のとおりゲーム条例が作られた経緯には世界保健機関によるゲーム障害を疾病認定したことが関係しており、ゲームが原因で体調を崩したり、人間関係が悪化することはある意味”公共の福祉に反している”ため、それを抑えるためにある条例は違憲とは認められなかったのかもしれません。
ましてやこの法律は言葉は悪いですが「あってないようなもの」で各家庭の教育に任せているところがあり、そこまで制約力があるものでもありません。
それらの点で幸福の追求を侵害しているという主張をするには弱かった印象があります。
ゲーム条例はアリかナシか
ゲーム条例はアリかナシかというと私はアリだと思います。
何なら全国で同じような条例を作っても良いと思っています。
その理由としてはそこまで制約力がないからです。
制約力がそこまでなくてもこの条例が全国的に展開され、長時間ゲームによる弊害も併せて流布すれば「ゲームを長時間するとデメリットがある」と世間的に刷り込まれるようになると思うのです。
罰則という名の制約力はそこまでないので、ゲームをやりたい人はやりますからそこまで不満はでないはず。
浸透すれば病的に長時間ゲームをする人が少なくなるのではないでしょうか。
ちなみに私はゲーム中毒者でした。依存していた人間だったからこそ、そういう条例はあったほうが良いと思うのです。
ゲーム依存症だった私。
今でも片鱗は残っているのですが、私は留学から帰ってきた後あるスマホゲームにハマってしまい。廃人になっていました。
ゲームは元々好きで小学生のころにはお家に1人一台ずつプレステを持っているような家族でした。
留学してゲームから離れていた時期はあったのですが、帰国後友人に誘われたゲームが面白すぎてドハマりし、寝ても覚めてもそのゲームのことしか考えられないようになりました。
毎日仕事があろうと友人と遊んでいようと終わった後にログインし、毎日6時間以上はゲームしていたので、睡眠時間はおよそ4時間弱です。
そんな毎日を送っていた私はブルーライトにバンバン当たり当然良質な睡眠は得られなくなりました。
肌も荒れましたし、攻撃的になり言葉遣いが汚くなりました。
何よりストレスが溜まっていたようで親や友人に当たるようになりました。
あとこれが死活問題なのですが、注意力がより散漫になりミスが多くなりました。
ADHDだったのもありますが、さらに私は集中力を欠き、仕事で迷惑をかけるようになったので、泣く泣く課金した愛着のあるそのアプリとはサヨナラしました。
特に対人戦があるゲーム、ギルドがあり、チームを組むようなゲームは没入しやすいので、ヤバいです。
本来やるべきことがたくさんあったはずなのに全部後回ししてゲームを優先した結果、仕事での信頼を失ったり、人間関係が破綻します。
後に残るのはゲーム内で得た称号とギルドの仲間、最強装備、ゲーム内のオシャレなコスチュームなどの自己満足感という名の後悔です。
ゲーム内での環境が充実するのに反比例して実生活が生きづらくなります。
ゲームを生業にしている人は例外ですよ。それでご飯を食べていける人なので。
また、ゲーム自体に罪はありません。ゲームとの向き合い方次第で変わるだけので。
私が言っているのは「ただのゲームが好きな人」に対してです。
以上の理由からゲーム条例を全国的に普及させるのと同時に”長時間のゲームによる弊害”も併せて流布させれば、いずれは「長時間ゲームをしないほうが良いね」と刷り込まれると思うのです。
ゲーム条例はアリです
ゲーム条例についてのまとめ
ゲーム条例についてのまとめ ・2020年4月に香川県で18歳未満を対象にゲームのプレイ時間を制限する条例が施行された。 ・この条例を違憲として香川県の親子が県を相手に訴訟を起こしたが、条例は公共の福祉に反しているものでも、自由を侵害するものでもないとして敗訴した。 ・条例は無視しても罰則はない。各家庭に長時間ゲームをしないように促すものである。
結局、今でもスマホアプリはやめれていない私ですが、前ほど依存することはなくなりました。
実生活への悪影響を感じることができたから、向き合い方が変わったように感じます。
痛い目に遭ったから変われたんですね。
ゲームは魅力的なものばかりで完全にやめることは至難の業だとは思いますが、やめなくてもせめて付き合い方を変えるだけで人生はより良いものになっていきます。