審判の判断に監督は抗議。
第95回春の選抜高校野球大会では3月18日、甲子園において1回戦東北高校対山梨学院の試合が行われ、1-3で東北高校は惜しくも敗退となりました。
その試合中、東北高校選手がWBC(ワールドベースボールクラシック)で流行している『ペッパーミル』を真似てパフォーマンスしていたのですが、それに対して審判が注意。
それを見た東北高校監督が苦言を呈したのをきっかけにこの出来事はヤフーニュース検索上位にランクインするほど話題となりました。
そこで今回はこの”ペッパーミルパフォーマンスが持つ意味”と”なぜ審判は注意したのか”その理由について調べてみることにしました。
Contents
ペッパーミルパフォーマンスとは?
ペッパーミルパフォーマンスとはWBC日本代表のラーズ・ヌートバー選手が行うパフォーマンスのこと。
握りこぶしを作ってお互いを上下にくっつけて手首を動かすことでペッパーミルを使っているときのポーズを表したものです。
意味は『小さなことからコツコツと継続して進んでいけば、良いことが起きる』(出典:DAZN)
出塁したときに行うポーズなので「日ごろから小さな鍛錬を積み重ねていけば出塁ができ、それが得点につながり、ひいてはチームが勝利できる」というおまじないの意味が込められているように思います。
本家はこんな感じです。
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このヌートバー選手がやり始めたポーズは同じチームメイトだけにとどまらず、女子アナやゆるキャラまで真似をし始め、社会現象になりかけています。
流行語ならぬ、流行ポーズなのです。
まるでフィギュアスケートの荒川静香さんがかつて演技中に行った「イナバウワー」みたいですね。
http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/81/0000020981/56/img68473d83f9gj17.jpeg
上の動画でバスケット選手が少しペッパーミルパフォーマンスをしていましたが、このポーズは野球以外のスポーツでも「良いプレー」をしたときにやりやすい汎用性が高いポーズですね。
これから様々なスポーツでこのポーズを見かけることが多くなるのではないでしょうか。
注意された選手や注意した審判の名前は?
今回注意された選手は東北高校の二塁手で背番号4番の金子和志選手。
注意したのは大槻一塁審ということがわかっています。
なぜ審判は注意したのか?
出典:ヤフーニュース
世間に広く浸透し始めているヌートバー選手のペッパーミルパフォーマンス。
それを審判が注意した理由は「相手を侮辱したように、もしくは敬意に欠けていたように見えたから」ではないでしょうか。
高校野球では過去に派手なガッツポーズで創志学園の西純矢投手(2018年夏)が注意されたことがありました。
また、1985年の西東京大会南野高校対永山高校では、南野の選手がホームランを打ち、走者が三塁コーチとタッチした途端アウト判定になったこともありました。
ルールブックに事細かく記載されているものではありませんが、高校野球連盟の『高校野球・周知徹底事項』には「ガッツポーズなどは、相手チームヘの不敬・侮辱につながりかねないので慎む。」とあります
(参考:http://www.kyoto-koyaren.jp/koyaren/pdf/95kai/syuchi.pdf)
下の動画の状況を見ると審判が注意したのも少しだけ理解できます。👇
動画を見る限りでは東北高校攻撃の1回表、先頭バッター金子君の打球は強めの内野ゴロでしたが、その処理を山梨学院ショートの選手が処理を誤ってしまったように見えました。
しっかりとヒットを打って出塁したというよりもエラーによって出塁したあとでのペッパーミルパフォーマンスだったことが、大槻審判の目からは「相手選手への敬意が欠けている」ように見えたため、注意したのではないでしょうか。
審判の方もペッパーミルパフォーマンスの意味をわかっていなかった可能性がありますが、エラーで出塁のあとヘラヘラしてパフォーマンスをしているように見えた点が審判の心象を悪くさせたのでしょう。
【春センバツ野球】東北高校ペッパーミルパフォーマンスについてのまとめ
https://www.youtube.com/watch?v=HhF9seczCpk
・第95回春の選抜高校野球1回戦東北高校対山梨学院の試合で東北高校の選手が流行のペッパーミルパフォーマンスをしたところ審判から注意され物議をかもしている。
・注意した審判は大槻一塁審、注意された選手は金子和志選手である。
・審判が注意した理由は、金子選手がショートのエラーで出塁したあとにペッパーミルパフォーマンスをしたことが「相手チームへの不敬、侮辱である」と判断したからだと推察する。
・高野連の『高校野球・周知徹底事項』によれば「ガッツポーズなど相手チームへの不敬侮辱につながりかねない行為は慎む」とあるので、審判の判断はそこまで間違ってはいないと考えられる。
選手的には楽しんでやっていたことでしたが、審判からすると不謹慎に見えたのでしょう。
日本は特にスポーツマンシップの精神を大事にしているので、紳士的なところを選手に求めるきらいがあります。
気持ちが高ぶって自然と出てしまうのも抑える冷静さが日本の高校野球では求められるようです。