東京で行われている高校野球明治神宮大会もいよいよ大詰め、4強が出そろってきています。
そんな中大阪桐蔭対クラーク高の一戦でちょっとしたハプニングがありました。
北海道代表クラーク高校の佐々木監督が大阪桐蔭の声出ししている選手たちに向かって一喝したのです。
そこで今回は動画を見ながら大阪桐蔭の選手たちの何が良くなかったのか、振り返ってみたいと思います。
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「いつまで声出してんだよ!!」
20日に行われた東京・明治神宮大会高校野球の部準々決勝・大阪桐蔭vsクラークの一戦でクラーク高校の佐々木監督が大阪桐蔭の選手たちに対して、「いつまで声を出してんだよ!!」と一喝。大阪桐蔭ベンチを黙らせる一幕がありました。
その様子をこちらの動画でみることができます。↓↓↓
試合は2回裏、大阪桐蔭が2点リードで攻撃中。
クラーク高校ピッチャーは新岡投手でしたが、ずっと声出ししている大阪桐蔭の選手たちに対して佐々木監督が「おい!!いつまで声出してんだよ!!ピッチャー投げてんのに!」と声を荒げて一喝していましたね。
そのあとも二言三言文句を言うと大阪桐蔭ベンチもピッチャーがセットポジションに入ったときは静かになりました。
普通こういうときは主審に言って、主審から大阪桐蔭側に注意する流れだと思うのですが、クラーク高校はこのハプニングの前に守備のミスが立て続けに起こって失点しており、佐々木監督のフラストレーションが溜まり、あのような形で噴出したのかもしれません。
私にはチームが劣勢だったから当たり散らしているように見えたのですが、佐々木監督は試合後のインタビューでこのことに触れ
「桐蔭さんみたいな(強い)チームは紳士的にやるべき」
「ピッチャーが投げているのにわーわー言っているのは野球じゃない。なんでも言えるもん。」
と落ち着いた口調で話していたとのことです。
ある意味監督自ら相手選手たちを一喝することでマウンドに立っているピッチャーを守るために言ったとも考えられます。
そう考えたら、いざという時には相手がだれであろうと選手を守ろうとするかっこいい監督に思えてきますね。✨
ルール的にはアウト?
佐々木監督がかっこよく見えてきましたが、この場合ルール的には一喝した佐々木監督が悪いのか、それとも常に声出ししていた大阪桐蔭側が悪いのか、どっちなのでしょうか?
野球規則的にはどちらかというと大阪桐蔭側に非があるようです。
その理由としては以下の野球規則に記載するルールに該当するおそれがあるからです。↓↓↓
(3) ボールインプレイのときに〝タイム〟と叫ぶか、他の言葉または動作で明らかに投手にボークを行なわせようと企てること。
出典:野球規則6.04競技中のプレーヤーの禁止事項(a)
この「他の言葉」というところが引っかかるのです。
大阪桐蔭にその気はなくても集中したいと思っているピッチャーに対し、セットポジションに入ってもずっと大きな声を飛ばしていたら、集中力が途切れてボーク※を誘発するおそれがあるのではないでしょうか。
※ボークとは 投手が投球や塁へ送球したときに行われる反則のこと。フェイントなど相手走者や打者を混乱させるような妨害行為のことをいう。ボークした場合は相手打者はデッドボール扱いとなり進塁できる。 (参考:Wikipedia)
主審は注意するほどではないとスルーしていたようですが、佐々木監督は見かねて注意したように思えます。
投手がセットポジションに入ったら静かにしなくてはいけないという明確なルールはありませんが、真剣勝負の場であればお互い集中したい場面はあるでしょうから、正々堂々気持ちよく試合をするためにもルールの明確化、マナーなどはしっかり決めたほうが良いように思います。
その方がより公正に試合が行えるのではないでしょうか。
大阪桐蔭ベンチを一喝した佐々木監督とルールについてのまとめ
大阪桐蔭ベンチを一喝した佐々木監督とルールについてのまとめ ・11月20日に行われた明治神宮野球大会高校の部準々決勝大阪桐蔭-クラーク記念国際の一戦で試合中クラーク高の佐々木監督が桐蔭のベンチに対して一喝した。 ・その理由は大阪桐蔭ベンチがクラーク高校のピッチャーの投球中も声出しをやめなかったため。 ・ルール的に「ピッチャーがセットポジションに入ったら静かにしなくてはいけない」という明確なルールはないが、相手ピッチャーのボークを誘うような言葉は発してはならないので、大阪桐蔭ベンチにはそのおそれがあった。 ・主審も注意しないため大阪桐蔭ベンチの選手たちに対して佐々木監督みずから一喝したものと思われる。