今回注目した方は「竹」を使った世界的なアーティスト田辺竹雲斎さんです。今週日曜日(5月22日)朝9時放送の日曜美術館に出演。匠の技を見ることができるようですが、今回気になった点は以下の4つ。
①そもそも田辺さんはどんな経歴の方なのか?
②作品の価格やどうすれば購入できるのか?
③弟子入りはできるのか?
④工房で体験するにはどのような方法があるのか?
調べてみましたので一緒に確認していきましょう。
Contents
田辺竹雲斎さんのプロフィール&作品集
![田辺 竹雲斎|Artist|Japanese Sculpture Next 100 years project / project by 古美術鐘ヶ江](https://japanese-sculpture.com/artist/assets_c/2018/04/tanabe-thumb-600xauto-133.jpg)
本名:田辺健雄
生年月日:1973年6月1日
出身地:大阪府堺市
特技:巨大バンブーアート
最終学歴:東京藝術大学美術学部彫刻科
![銀座 蔦屋書店】国内外で活躍する美術工芸家・四代田辺竹雲斎作品集「CHIKUUNSAI Ⅳ ∞」刊行記念展覧会を開催。インスタレーションの公開制作にも注目。|NEWS/INFO|CCCアートラボ株式会社](https://www.ccc-artlab.jp/wp/wp-content/uploads/2020/10/Ej8Ho4KVgAI_ms7.jpeg)
↑↑↑「これホントに竹でできているの?」とか「竹でこんなことできるんだ」と思ってしまいますね。竹でここまでできる方はおそらく世界で4代目田辺竹雲斎さんただ一人でしょう。
4代目竹雲斎さんが製作したモダンな造形の源流は3代目竹雲斎さんから受け継いでいるようで3代目は↓の画像のような作品を世に残しました。
![](https://1.bp.blogspot.com/-GfPp2hmXn94/XlrXIQY8E0I/AAAAAAACEYI/es3Rn_dfTqwAt0EwZc-ldP4SR7dnVQUEwCLcBGAsYHQ/s1600/DSC00050.jpg)
曲線美がある4代目とは対照的にこちらの作品は直線美がある作品ですね。使われている竹は矢竹という種類だそうで昔、矢の柄に使われていた竹になります。矢の柄はたしかに真っすぐですから、その性質を活かした作品なのでしょうか。
4代目や3代目の現代的な造形も素晴らしいですが、私的には初代の精巧な作品も素晴らしくて下の画像の取っ手部分や網目模様をどのように作ったのか気になります。乱れなくきちっと作られているんですよね。ほしい(笑)。
![中古】【夢工房】初代 田辺 竹雲斎 造 煤竹編 提梁 盛花籃 在銘 幅31㎝ H-408 の落札情報詳細| ヤフオク落札価格情報 オークフリー・スマートフォン版](https://img.aucfree.com/g333989931.1.jpg)
初代が竹雲斎と名乗り、独立してから110年以上続く田辺家の竹工芸。田辺健雄さんはその4代目で後継者となります。
![四代・田邉竹雲斎 抜き編 高手花籠を買い取り致しました。](https://www.ryokuwado.com/wp-content/uploads/2020/08/IMG_6096.jpg)
↑の画像は4代目竹雲斎さんの作品です。大型の造形作品ばかりに目がいきがちですが初代から伝わる技法も4代目に脈々と受け継がれているようですね。
田辺竹雲斎さんの作品の価格と購入方法は?
![つながり - 四代田辺竹雲斎 | Fourth-generation Tanabe Chiku'unsai](https://chikuunsai.com/wp-content/uploads/2017/06/0003_2014_connection_yin_and_yang_1-_2-1920x1279.jpg)
4代目竹雲斎作品の現時点(2022年5月17日)での取引価格はアーティストの作品販売専門サイト「OIL by 美術手帖」によるとばらつきがありますが50万円から90万円で購入できるようです。ヤフオクやメルカリでは出品されていませんでした。
先代の精巧な作品が欲しいという方はオークションでたまに取引されているようなので、ヤフオクを覗くことをおススメします。
ちなみに下の画像は2代目竹雲斎さんの作品でヤフオクにて69万円で取引されています。
![二代 田辺 竹雲斎 造 唐物式 瓢形 花籠 在銘 竹雲斎造之 共箱 高さ58.8cm 本物保証 D18_1](https://auctions.c.yimg.jp/images.auctions.yahoo.co.jp/image/dr000/auc0204/users/11951b5d11587be957029d80473e5358d15a5a0b/i-img800x600-1618757680mft016392985.jpg)
先代の竹雲斎さんはすでに他界されていますが、4代目竹雲斎さんの作品と先代たちの作品の価格があまり変わらないことにちょっと驚きです。4代目竹雲斎さんが世界的に活躍していることで価値が高いのかもしれません。
田辺竹雲斎さんに弟子入りはできるのか?
![四代田辺竹雲斎 × B-OWND “Gather” 竹によるインスタレーション - ART BASE PROJECT](https://artbaseproject.com/wp-content/uploads/2020/11/take-installation2019-01.jpg)
「すごい特別なエピソードとか芸大出ていないと無いと弟子入りできなのでは?」と思っていたら学歴関係なく一般の方でも弟子入りはできるようです。下の画像は今年4月に弟子入りした方の投稿になります。
![](https://crekupo.com/wp-content/uploads/2022/05/image-13.png)
上の投稿のように本格的に田辺さんと共に竹工芸に関わっていきたいと思った方はまずは工房に通うことから始めていくようです。
他のお弟子さんの投稿も拝見したところ、工房に通った後「大分県の竹工芸訓練支援センター」というところで2年間修業したのちに弟子入りという流れになっているようなので、
①工房で話を聞く、通う。
②大分県竹工芸訓練支援センターで2年間学ぶ
③竹雲斎さんに弟子入り
の流れで弟子入りできるのでしょう。
そういえば「なぜ大分?」と疑問に思ったので調べてみたら、大分は竹工芸に良く使われるマダケの生産地として日本有数の地で知られ、古くから笊(ざる)や籠(かご)などの竹細工を作っていた場所になるようです。
その地場産業として後継者を育成するために職業訓練支援という形で訓練センターがあるんですね。
![国産の竹製品にこだわる「竹工芸 山正(ちくこうげい やましょう)」|「colocal コロカル」ローカルを学ぶ・暮らす・旅する](https://libs.colocal.jp/wp-content/uploads/2013/11/mal-ode-oita-yamasho-main.jpg)
訓練センターでは毎年12名ほど応募しているようで年齢18~39歳であれば誰でも受講できるようなので、興味がある方はハローワークで話を聞いてみると良いでしょう。
また、田辺さんのところに弟子入りはできなくても就職の斡旋はしてくれるようなので、竹工芸に関わっていくことはできるようです。
経費としては教科書代と実習服代の計5万円程度で授業料は無料とのこと。あとは大分に移住する諸々の費用、移住先での衣食住の経費くらいでしょうか。
田辺竹雲斎さんの工房で製作体験したい
![日記: (6) 竹工芸教室 田辺竹雲斎](https://shouchiku-school.up.seesaa.net/image/1550782875243.jpg)
弟子入りしたい方もしくは竹工芸をちょっとやってみたいと思う方は大阪府堺市の田辺竹雲斎竹工房教室まで足を運ぶのが良さそうです。現時点では関東の方で竹雲斎さんの教室はやっておらず、堺のみになります。
土曜日限定で1日2回受講できます。1回あたり3000円
月謝で通いたい場合は月6000円で受講できるようですから、竹工芸を本格的にやってみたい方は後者の方が良いですね。その場合は別途材料費、道具購入やら諸経費がかかります。小刀や鉈や半田ごてなど諸々3万円ほどは見ておいた方が良さそうです。
ちなみに教室に通い続けた方の作品がこちら↓↓↓
![](https://shouchiku-school.up.seesaa.net/image/1642250564972.jpg)
![](https://shouchiku-school.up.seesaa.net/image/874DBBCB-B014-408F-97F0-722E148B669A.jpeg)
めっちゃ完成度たけぇ…。
こんなに完成度高い編み込みができるなら月謝払ってでもやってみる価値はありそうですね!
工房の場所はコチラ↓↓↓
〒590-0017大阪府堺市堺区北田出井町3-2-28
TEL 072‐229-0216
田辺竹雲斎さんのまとめ
![Uživatel おりろは na Twitteru: „四代田辺竹雲斎 「コネクション」 |日本橋タカシマヤ https://t.co/bFKfaqfQ9l 虎皮の模様が入った虎斑竹(虎竹)を使用した全長5mの巨大な竹のインスタレーションと、田辺竹雲斎先生です。 素人質問にも優しく答えて下さりありがとう ...](https://pbs.twimg.com/media/DDoxDpdUwAA9u8z.jpg)
今回、4代目田辺竹雲斎さんについて気になったことをまとめました。
4代目田辺竹雲斎さんのまとめ ・4代目田辺竹雲斎さんは竹工芸家の中でも世界的に有名な工芸家であり、大がかりで複雑なバンブーアートを生み出すことができる芸術家である。 ・4代目田辺竹雲斎の作品はネット上で購入可能。現時点では価格としては50万円~90万円が相場。 先代竹雲斎の作品も同じくらいの価格で取引される。 ・4代目田辺竹雲斎に弟子入りすることは現在でも可能なようだが、大分県竹工芸訓練センター(39歳以下)を修了する必要がありそう。 ・工房体験する場合は大阪府堺市にある田辺竹雲斎工房に行く必要があり、土曜限定で参加費は1回3000円。 ・月謝で通う場合は月6000円で材料費、道具購入費で3万円ほど負担する必要があるが、完成度の高い世界に一つだけの作品を作ることができる。
興味が湧いてきた方は工房に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。